metanoiaxの日記

クリスチャンの立場からクリスチャンへの疑問や、やるせなさを綴っています

1週間分の怪我

日曜日にマユちゃんは、
右手でお母さんを思いっきり叩いた。
その夜マユちゃんは、叩いた右手が痛いと、
ひとりぼっちで、わんわん泣いた。


月曜日にマユちゃんは、
左手でお母さんを思いっきり殴った。
その夜マユちゃんは、殴った左手が痛いと、
ひとりぼっちで、わんわん泣いた。


火曜日にマユちゃんは、
右足でお母さんを思いっきり蹴った。
その夜マユちゃんは、蹴った右足が痛いと、
ひとりぼっちで、わんわん泣いた。


水曜日にマユちゃんは、
左足でお母さんを思いっきり踏んだ。
その夜マユちゃんは、踏んだ左足が痛いと、
ひとりぼっちで、わんわん泣いた。


木曜日にマユちゃんは、
紅が落ちた口でお母さんを思いっきり罵った。
その夜マユちゃんは、罵った口が痛いと、
ひとりぼっちで、わんわん泣いた。


金曜日にマユちゃんは、
痩せた胸の中でお母さんを思いっきり恨んだ
その夜マユちゃんは、恨んだ胸が痛いと、
ひとりぼっちで、わんわん泣いた。


土曜日にマユちゃんは、
お母さんの事は何も考えられなくなった。
頭の中は、ひとつの思いだけだった。
マユちゃんは、ただ消えて無くなりたいと思った。


マユちゃんは、右手も左手も右足も左足も胸も頭も痛かった。
とても痛かった。




土曜日の夜マユちゃんが、
茫然と涙を流していたら、
誰かがマユちゃんを抱えて何処かに連れて行った。


マユちゃんは連れられるまま、
その誰かの胸にしがみついた。
その誰かの胸は、とても暖かく懐かしかった。


その誰かはマユちゃんに、
マユちゃんの事を叩いて殴る人達を見せてくれた。
マユちゃんの事を叩いて殴る人達は、
私達だった・・・・。


マユちゃんは、お母さんを叩いて痛かった。
けれどマユちゃんは、
お母さんを叩いたのではなくて・・・
本当はマユちゃんの事を叩く私達の腕から身を守っていただけだった。


マユちゃんのお母さんを叩いていたのは私達だった。
マユちゃんを叩いていたのは私達だった。
泣いているマユちゃんの事を、ひとりぼっちにした私達が、マユちゃんと、マユちゃんのお母さんを叩いていた。


その誰かはマユちゃんに、
あなたは私と同じだね・・・と、優しく言った。
マユちゃんは綺麗な生け贄だった。
優しい生け贄だった。
私達の生け贄だった。


マユちゃんは傷だらけのまま、
その誰かの胸の中で眠った。




マユちゃんが目が覚めたのは、
次の日の朝だった。
日曜日の朝だった。


マユちゃんが、ふと窓の外を見ると、
大きな虹がかかっていた。


マユちゃんは、解った。


もう、誰にも解って貰えなくてもいいと思った。
ひとりぼっちで、全てを抱えていこうと思った。


虹が約束してくれた。



大丈夫だと。



あの誰かが、大丈夫だと・・・
マユちゃんが解るように虹の約束をしてくれた。


大丈夫だ。
大丈夫だ。


あの誰かが約束してくれたから。


大丈夫だ。


次の1週間は、今迄の1週間と確かに違った。

相変わらず助けは、何処からも無かったけれど、
確かに何かが違った。


マユちゃんの1週間は、
前よりずっと楽になった。


虹の約束・・・・。


大丈夫だ。



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長い散文を最後まで読んで下さり、有難うございましたm(._.)m

今、この散文の様な気持ちで泣いていらっしゃる方は少なからずいらっしゃる事と思います。
どうぞ、ご自分を責めないで下さい。
優しすぎる人の心の傷は、通常の傷より何倍も痛いことと思います。
私の様に図太い神経の者には計り知れない痛みでらっしゃるのだろうと思います。

虹のお話は、少し書き物用に脚色していますが、
私の実体験です。
その体験後、私は少しづつ楽になりました。

神様が大丈夫だと約束してくれたと、虹を見た瞬間に感じました。

たとえ、それが私の思いすごしであったとしても、
その思いすごしを与えて下さった存在の約束は確かなものであると知りました。
上手く、言葉で説明が出来ないのですが・・・

どうぞ、希望を捨てないで下さい。
大丈夫です。

この散文が、今、泣いていらっしゃる多くの方の励ましや希望になれば、これ以上に有難い事はありません。

有難うございましたm(._.)m

大丈夫です。

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